日本大学教職員組合について
日本大学教職員組合の誕生
日本大学教職員組合は、1966年(昭和41年)9月10日結成されました。結成当時の組合数は、約400名でした。
当時、日大は教職員の自主的活動は抑圧され、学部を越えた教職員の組織は否定されてきました。たとえ「山の会」「釣りの同好会」でも許されませんでした。こうした中で、勇気と良識をもった教職員によって教職員組合が結成され、日大教職員の多くの人々に希望の灯を点じました。まさに「日本大学の夜明け」でした。
その後、教職員組合は全教職員の待遇改善、労働条件の向上、教育・研究、医療条件の改善、大学の民主的発展を願い、その実現に努力してきました。
教職員組合の組織は「オール日大」
組合は、職種や肩書き、部科校を越えた組織です。組合員は対等・平等に発言し活動します。
現在、日本大学は、16学部11付属高校があります。組合は、山形から三島まで9学部11付属高校それぞれが「支部」をつくっています。支部組織のない部科校の組合員は「組合事務所支部」に所属して活動しています。
毎年、開かれる組合総会で執行委員が選出され、組合全体の運営にあたり、支部でも同様に支部総会において支部役員を選出して支部の運営にあたっています。
執行委員、支部役員の立候補の権利はすべての組合員にあります。
加入・脱退は本人の意思に委ねられる「オープン・ショップ」制
日本大学教職員組合は、その加入・脱退が本人の意思に委ねられる労働組合(「オープン・ショップ」制)です。
組合員の範囲は、規約で定められています。学部長・次長、校長・教頭、法人役員、経理・人事担当者などを除き、ほぼすべての日本大学の教職員に加入資格があります。
明日の日大のためにあなたの力を組合へ
もし、この日大に教職員組合がなければ・・・
教職員組合と大学当局との団体交渉で決められたことは、組合員であろうとなかろうと、原則的には、管理職も含めてすべての教職員に適用されます。
たとえば、毎年、春に行われる賃上げ交渉で決まったベース・アップは、組合費を払っている組合員でもそうでない教職員も同じ賃上げ率が適用されます。
「それならば、組合費を払っているだけ損だ」という考え方もあります。しかし、仮にこの日大に教職員組合がなかったり、また、組合の力が弱かったりすれば、「賃上げなし」という結果もありうることです。現に大学当局は団体交渉において「賃上げなし」という回答を何回か行ってきました。こうした時、私たち教職員組合は、つねに組合員の団結を背景に賃金切り下げ攻撃をはねかえし、着実に前進してきました。また、支部においても身近な要求をとりあげ、交渉によって働きやすい環境をつくってきました。こうした教職員一人ひとりの要求を実現できるのも、教職員組合の存在と組合員の団結があるからこそなのです。
教職員組合の組織を維持し発展させていくことは、大学全体の発展にとっても重要なことなのです。
教職員一人ひとりの身近な要求の解決、大学改革にも提言
日本大学がこれから国民に信頼される大学となるかどうかは、私たち教職員一人ひとりの姿勢にかかわってきます。教職員組合は、賃金の改善だけではなく身近な問題の解決にとりくみ職場の改革、大学改革の提言をおこなっています。
日本大学に働く教職員一人ひとりが、自分たちのおかれている状況をみつめ、教育・研究・医療労働者としての自覚をもって労働条件の改善や職場の改革、大学の改革を進めようではありませんか。
教職員組合は、職種や肩書きを越えた日大で唯一の横断的自主的組織です。あなたの明日の職場、明日の学部・学校を、そして、明日の日大を、一緒に考え、語りあってともに切り拓いていこうではありませんか。
日本大学教職員組合の活動の歴史
『日本大学教職員組合結成50周年記念 日本大学の歩みと組合の課題』日本大学教職員組合、2017年10月、第3章